第64話

リラのアパートに着くころには、料理はすでに配達の途中だった。

中へ足を踏み入れた途端、リラのスマホがぶるっと震えた。

画面いっぱいに、アルファのキリアンからのメッセージが表示される。

『俺のワインコレクションを荒らしたのか? 帰ったら話をする』

リラはその文面を見つめ、それからエイラの腕をつかんで、懇願するような目を向けた。

「キリアンがあのボトルのことで私を責めに来ても、味方してくれるよね?」

「半分は私のせいだって言ってあげる」

「今夜だけじゃないの。これから先も、ってこと」

「もちろん」エイラは言った。「あなたは友だちだもの」

リラの顔がぱっと明るくなる。「じゃあ、キリアンは?」

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